【eコグニケアpowered by Moff】株式会社Moff B2C事業部 鎌倉氏|インタビュー第19弾

【eコグニケアpowered by Moff】株式会社Moff B2C事業部 鎌倉氏|インタビュー第19弾

ケア業界のパイオニアに道を訊くインタビュー企画、第19弾です。

今回は、オンライン型の総合健康寿命延伸サービス「eコグニケアpowered by Moff」を運営する、株式会社Moff B2C事業部 鎌倉さんにお話を伺いました。

この記事の要点

  • 「eコグニケアpowered by Moff」は神戸大学と株式会社Moffが共同で開発したオンライン型の総合健康寿命延伸サービス
  • エビデンスに基づいた認知症・フレイル・生活習慣病の予防に繋がる健康習慣づくりができる
  • 運動教室の参加に必要なITデバイスを貸し出す前提で、サービスを提供予定

株式会社Moff B2C事業部 鎌倉氏のプロフィール

プロフィール

鎌倉 忠司(かまくら ただし)氏

大手スポーツクラブにて11年勤務(〜2019年)
延べ2,000人の個別指導実績(1回1か月以上の継続指導人数)
スタジオ・プールでの集団指導実績
現在は株式会社Moffで、オンライン介護予防トレーニング事業のリードモフトレーナーとしてeコグニケアpowered by Moff内での運動企画・指導をはじめ、自治体事業等でも運動企画・指導に従事

会社概要

・会社名:株式会社 Moff
・設立:2013年10月
・事業内容:
 ・介護事業者向けのセンサー活用のリハビリ・機能訓練サービス提供
 ・介護事業者向け計画作成等のコンサルティングサービスの提供
 ・シニア向け在宅オンライン健康増進/認知症予防サービスの提供
 ・生活習慣病重症化予防向けセンサー活用の運動療法サービスの提供 等

インタビュー

もっと多くの人がより健康な毎日を送れるようにしたい

——早速ですが、株式会社Moffについてご紹介いただけますか。

株式会社Moffは、「不安」の多いシニアのヘルスケアジャーニーを明るく「前向き」にすることをビジョンとして、2013年10月に設立されたベンチャー企業です。独自技術を使ったセンサーバンドである「Moffバンド」を活用したヘルスケアサービスなどを提供しており、現在は約500事業所でご活用いただいております。

私たちは、もっと多くの人がより健康な毎日を送れるよう、楽しく持続可能なヘルスケアサービスを提供しておりますので、その一部をご紹介します。

独自センサーとタブレットを活用した誰でも使える機能訓練支援サービスの「モフトレ」。リハビリ専門職向け身体機能データを見える化するサービスの「モフ測」。訪問看護ステーション向けリハビリ支援サービスの「モフトレHome」。神戸大学と弊社が提供するオンライン健康増進サービス「eコグニケアpowered by Moff」などがあります。

これらのサービスは、ゲーム要素を加えるなどして楽しく実施できる工夫をしたり、スポーツ健康科学や理学療法分野の専門家にご協力いただきながら設計したりしています。

運動やヘルスケアの分野でご利用者から本当に必要とされるサービスを提供することを目指して活動しております。

——Moffバンドについて詳しく教えていただけますか。

Moffバンド(※)は、独自のセンサー認識技術を活用して、ご利用者の身体能力・認知能力などを簡単に測定できるツールです。

3Dで動作を認識できる技術をベースとして、ITデバイスが1つあれば、リアルタイムでご利用者の身体能力・認知能力などの定量的な評価をすることができます。

活用方法としては、オンラインで弊社の理学療法士や管理栄養士等とトレーニングや体力測定などを実施する際に、ご利用者に身に着けていただくことで、オンラインでもご利用者の身体能力・認知能力などを評価することができます。

※現在、Moffバンド単品でのお取り扱いはありません。

——それでは、eコグニケアpowered by Moffについてご紹介いただけますか。

eコグニケアpowered by Moffは、神戸大学と弊社が共同で開発したオンライン型の総合健康寿命延伸サービスです。

サービスを開始したきっかけは、2020年神戸市がコロナ禍の社会課題を解決する最新テクノロジービジネスアイデアを募集するという情報を得て、『モフトレ』の特長を活かして『自宅でできるオンライン介護予防サービス』として応募したことです。

同年9月には神戸市で実証実験を行うことが決まり、78人の方々に参加いただきました。平均年齢は69歳。Moffバンドでの月1回のオンライン体力測定と、理学療法士によるオンラインカウンセリング、オンラインで参加できるレッスン、参加者同士のSNSチャットサービスなどで構成していますが、歩行力、バランス力などの身体機能面でも認知機能面でも確かな効果を感じていただくことができました。

この成果が評価されて2021年1月に「モフライフ」としてサービス化。そして2021年10月から、神戸大学の認知症予防推進センターとの共同事業「eコグニケアpowered by Moff」をスタートしました。

サービスの主な内容は3つあります。

1つ目は、神戸大学の認知症予防・健康増進研究の結果に基づく認知症予防に有効な運動教室であるコグニクラスや、筋トレ・ヨガ・ストレッチなどを行うウェルネスクラスを完全オンラインで提供しています。

2つ目は、神戸大学の教授による健康づくりセミナーを2ヶ月に1回オンラインで開催しています。健康づくりに関する知識を身に付けてもらうセミナーです。

3つ目は、定期的な健康チェックを実施しております。Moffバンドを活用したデジタル体力測定、認知機能検査、パーソナル専門家相談、健康度評価などを実施し、ご利用者の体力や健康度を定期的に検査しながら、その方に合った運動プログラムを提供しています。

スポーツクラブで行うような運動をご自宅でできることや、コグニクラスで頭を使いながら参加者同士でコミュニケーションがとれることで、楽しく参加できる運動教室を提供しています。

参考:「eコグニケアpowerd by Moff」価格1,980円〜5,980円(コースにより価格が異なります)

——eコグニケアpowered by Moffの強みはなんですか。

大きな特徴としては、2つあります。

1つ目は、完全オンラインで、エビデンスに基づいた認知症・生活習慣病・フレイルの予防ができるところです。

オンラインで実施する運動サービスは既に市場に多くありますが、その運動が自分に合っているのか、また自分にどのような変化があるのかを確認できないことが多いと感じています。
eコグニケアpowered by Moffでは、身体能力・認知能力などの評価を、エビデンスに基づいて適切にできます。

2つ目は、コミュニケーションを重視した運動教室であるため、関係性を深められることです。

メインとなる運動はすべてライブで双方向配信ですので、受講生同士や受講生とスタッフ・研究者とコミュニケーションが図れるようになっており、「生活の一部になりました」というお声をいただくなど、高い満足度を得ています。

実際の運動風景

臼井 貴紀
● 監修者情報
臼井 貴紀 Usui Kiki
Hubbit株式会社 代表取締役社長。藤田医科大学客員教員。早稲田大学卒業後、ヤフー株式会社に新卒入社。営業、マーケティング、開発ディレクション、新規事業開発など幅広く担当。その後、ベンチャー企業に転職しAIを活用したMAツールの立ち上げを行った後、Hubbit株式会社を設立。高齢者施設に3ヶ月住み込んで開発したCarebee(ケアビー)は、日本経済新聞、NHKおはよう日本、ABEMA PRIME等に出演。
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