ケア業界のパイオニアに道を訊くインタビュー企画、第28弾です。
今回は、AIキャラクターがユーザーの健康をサポートする「カロママ プラス」を展開する、株式会社リンクアンドコミュニケーションの渡辺さんにお話を伺いました。
この記事の要点
- 「カロママ プラス」はAIキャラクターのカロママがユーザーの健康を支援するアプリ
- 企業や自治体、店舗ごとの仕様でBtoCビジネスをサポート
- “おせっかいアプリ”が日本を健康に導く
株式会社リンクアンドコミュニケーション 代表 渡辺氏のプロフィール

渡辺 敏成(わたなべ としなり)氏
1962年、福井県敦賀市生まれ。親戚が経営するレコード店で育ち、店にやってくる若者や大人たちとの会話があふれた空間で育つ。一橋大学商学部経営学科を卒業後、味の素株式会社に入社。情報システムや営業、商品開発など、プロダクトマネジャー業務に従事したのち、1999年に株式会社ケアネットへ。衛星放送を利用した医療従事者向けの会員制チャンネルの事業責任者として奮励し、収益化につなげる。2002年2月に同社を退職、同年7月に株式会社リンクアンドコミュニケーションを設立。『世界中の誰もが、自然に健康になれる社会を創る』をミッションに掲げ、全国の企業・自治体約6,000社以上の健康経営をサポートしている。
インタビュー(以下、敬称略)
株式会社リンクアンドコミュニケーションの会社概要
——はじめに、リンクアンドコミュニケーションさんの概要をご紹介ください。
渡辺:弊社リンクアンドコミュニケーションは、ITとヘルスケア専門家のネットワークで、新しい健康サービスの構築を目指しているヘルステック企業です。
「世界中の誰もが、自然に健康になれる社会を創る」を会社のミッションとして、さまざまなステークホルダーさんにご協力いただきながら、いつでもどこでも健康に関する専門家のアドバイスが受けられる社会システムの実現に向けて「カロママ プラス」などの事業を展開しております。
また、弊社は経済産業省が推奨する健康経営優良法人2023にも認定をいただいています。

「カロママ プラス」とは
——リンクアンドコミュニケーションさんの主力サービスは「カロママ プラス」ですね。「カロママ プラス」とはどんなサービスでしょうか?
渡辺:カロママというキャラクターがユーザーの健康を応援するAI健康アプリです。

——可愛いキャラクターですね。
渡辺:カロママはアプリユーザー専属のパーソナルAIコーチです。
ユーザーの生活習慣を把握し、より健康的な生活にナビゲートしてくれるバディのような存在ですね。
弊社は全ての人に1人ずつカロママがいる世界の実現に向けて頑張っているところです。
——カロママは具体的に何をサポートしてくれるのでしょうか?
渡辺:食事・運動・睡眠です。気持ちの状態なども把握できます。
食事に関しては、毎日の食事をアプリに記録することで食事の内容を褒めてくれたり、不足している栄養素などがあれば次に摂るべき食材やメニュー提案をしてくれます。
2億種類以上のアドバイスパターンからAIが最適なアドバイスをしてくれ、食生活の改善が目指せます。

——運動に関してどのようなアドバイスをしてくれるのでしょうか?
渡辺:スマホ内蔵の歩数計やウェアラブルデバイスと連動して、今日これまでに何歩歩きましたとか、1万歩に到達するまでの歩数などを教えてくれます。
目標に到達していない日が続くと「最近あんまり歩いてないですよ」とアラートを出したり、歩数以外にもジョギングや水泳などの運動を記録し、カロリー消費の数値なども教えてくれたりします。
——睡眠に関してはどうでしょうか。
渡辺:最近ではウェアラブルデバイスから、睡眠時間や睡眠の質も分かるようになりましたよね。その情報と連携して、このところ深い睡眠が足りていないから運動した方が良いんじゃないかとか、夜中に目が覚めるのはお酒を飲んだ影響なのではないかなど、食事や運動とも関連したアドバイスが可能です。
——スマホの中に“ママ”がいるような感じですね。
渡辺:はい。LINEのようなメッセンジャー型アプリの形式で、ユーザーの疑似的なママが生活面のアドバイスをしていくスタイルです。
「カロママ プラス」はB2B2Cのビジネスモデル
——アプリのインストールや利用には課金が必要でしょうか?
渡辺:いいえ、ユーザー課金は一切ありません。「カロママ プラス」はB2B2Cのビジネスモデルを採用しています。
——B2B2Cとは、企業のBtoCビジネスをサポートするビジネスモデルのことですね。
渡辺:アプリは弊社が提供しますが、直接的に契約を交わすのはリアルな企業・団体や店舗です。そちらが「カロママ プラス」をエンドユーザーに紹介し、ユーザーが無料でご利用になる流れですね。

