NPO法人グレースケア機構 代表 柳本氏 | インタビュー第21弾

NPO法人グレースケア機構 代表 柳本氏 | インタビュー第21弾

柔軟な働き方が選択可能

——グレースケアさんの人材の定着率が高い理由がわかりました。

——現在は登録ヘルパーを含めたスタッフが180人くらいいらっしゃるそうですね。皆さん専業で働いていらっしゃるのでしょうか?

柳本:いえ、180名のスタッフのうち、正職員は32名です。

180名のうち半分くらいの方は、週1日とか月に数日とか、中には2,3か月に1回だけ働く方とか、半年働いて半年休む…なんて方もいますよ。

育児を優先していたり、演劇や音楽活動をしながらヘルパーとして働いていたり、数ヶ月単位で海外でダンスを習ったり、ボランティアで学校を建てに行ったり、その時々のライフステージに応じて、いろいろな働き方を選べるのも特徴です。同じ近隣のエリアに多くのヘルパーがいるので、子どもの熱や急な不調のときに、互いに交代して休みやすいのも、安心感になっています。

——ホームヘルパーは女性が多い印象ですが、産休や育休などの制度はあるのでしょうか?

柳本:もちろんです。これまでコーディネーターと看護師の2名が産休・育休を取っています。ですので現在グレースケアでは介護福祉士・ヘルパー、看護師を特に募集しています! 「コミュニティケアワーカー」や、まちの「かかりつけ看護師」として、訪問や地域づくりに関心のある方はどしどしご応募ください!

——応募したい方はどのように連絡したらよいのでしょうか?

柳本:ホームページに採用情報のページがあります。マイナビなどの求人サイトからも応募できます。

ヘルパーの登録も採用情報ページから行えます。

Web説明会も定期的に開催していますので、こんなケアがしてみたい、幅広く学んでみたいなどご希望があれば、気軽に参加してみてください。

グレースケア機構|採用情報

——働きたい方ではなく、グレースケアを利用したい方もホームページから申込できますか?

柳本:グレースケアの利用をご希望の方は、まずホームページの「初めての方へ」をお読みいただいた後「お問い合わせフォーム」よりお問い合わせください。

電話でのご相談も承っています。

また、ケアマネジャーや地域包括支援センター、市区役所、病院、サービス付き住宅、有料老人ホームなどからもご紹介をいただいています。これまでの利用者様の口コミや、地元の付き合いから新たなご縁につながるケースもあります。

グレースケア機構|初めての方へ

今後の展望と取り組み

——グレースケアさんの今後の展望や取り組みをお聞かせください。

柳本:まず1つ目は、新型コロナウィルス感染症が第5類に変更されたことによって、自費サービスのご依頼がますます増えることが予想されます。

外出や旅行の案件が戻ってきており、ご自宅や施設に訪問して、片づけや趣味をお手伝いしたり、料理を作るなどもあります。

引き続き、ひとりひとりのご利用者様の、暮らしのニーズに沿った対応をひとつひとつ丁寧に続けていきたいと考えています。

感染症の流行によりヘルパーさん達が作った各事業部も出番が限られていたので、今後もっと活躍の場を増やしていくつもりです。

もちろん、必要に応じて介護保険や障害福祉、ひとり親支援などと組み合わせながら、トータルケアを積み上げていきます。

2つ目は、今年「みたか多世代のいえ」という多世代共同住宅がオープンします。

村野賢一郎さんという医師が中心となって作ったこの家では、25人ほどの高齢者や若い学生さん、母子家庭の親子さんなどが一緒に暮らします。

みたか多世代のいえ

——素敵な場所ですね。グレースケアさんでは「みたか多世代のいえ」にどう関わっていくのでしょうか?

柳本:グレースケアの「おいしい事業部」が昼ご飯と夕ご飯の支度を請け負っています。

また「ものがたり事業部」が、入居者だけでなく地域の人も利用できる共有スペースで、自分だけの本棚を持って貸し借りすることができる「1箱図書館」の運営を行う予定です。

もちろん住まわれる方に訪問介護や看護にも入りますし、いろいろな場面で一緒に盛り上げていければと思っています。

高齢は高齢、障害は障害、子どもは子どもという風に分けて考えるよりも、1箇所に集まって皆で助け合った方が、お互いにとってよいと思うんですよね。若者はお年寄りを助ける代わりに家賃が安くなります。立ち上げのところは大変ですが、楽しみながら協力してやっていければと思います。

3つ目は住まいに関わる支援への取り組みです。

いま「空き家」が大きな社会問題になっていますよね。

17万都市の三鷹市においても、現在700戸の空き家と、7,000室もの共同住宅の空き室が存在しているそうです。多くの資源が眠っています。

その一方、住むところが見つからず住居に困っている高齢者や障害者、外国人などがいます。グレースケアでは今後、人と住まいのマッチングや生活支援、亡くなった後の手続きも含めた「住まいに関わるケア」にも取り組んでいきたいと考えています。

最後にメッセージを

——では最後に、グレースケアを利用したい方、グレースケアで働いてみたい方、それぞれにメッセージをお願いします。

——まずグレースケアを利用したい方へのメッセージからどうぞ。

柳本:自費で介護サービスを自由に利用できることを知らない方って、まだ多いんですよね。

ケアマネジャーさんに相談しても、自費サービスにはなかなか思い至らないことがあります。

——「余分なお金を使わせちゃいけない」という価値観のケアマネジャーさんもいらっしゃるように思います。

柳本:もちろんお金は大切ですが、要介護者と家族の希望を叶えるためには、こういう選択肢もあるんだよ、とまずは知っていただき、自由にいろいろな使い方を相談して頂きたいなと思います。

制度の枠組みを尊重してその中のサービスで暮らしたり、医療にコストをかけるような選択ももちろんありですが、楽しく人生をまっとうするためにはどうしたらよいか、自費のサービスは大事なことの優先度を考えるきっかけになったら幸いです。

——グレースケアで働きたい方へのメッセージもお願いします。

柳本:これは特に看護師やリハビリ職、介護福祉士などの専門職に向けてですが、専門家として真面目にやろうと思えば思うほど、利用者様や患者様と一線を引いて付き合わざるを得ないところがあります。

コンプライアンスや事業所の方針を守ることは必要ですが、立場を離れた「人」として、まず自分も相手も楽しめる付き合いをグレースケアではできるのではないかな、と思います。

治療や介護のスタンダードからは少し外れたとしても、もっと自由に、柔軟に「隣に暮らしている人」のような気持ちで利用者様と関われると良いんじゃないかな、と。

もちろん金銭面でも、安いボランティア的な仕事ではなく、しっかり利益も出せる新しいケア事業を作り出していきたいと思ってますので、ぜひ仲間に加わってくれると嬉しいです。

特に看護師さんを募集してますので、よろしくお願いします!

——ヘルパーさんのご応募でも良いのでしょうか?

柳本:もちろんです!未経験者は初任者研修を、経験者には実務者研修を、仕事としてまず受けていただけます。新卒・既卒の方は、300万円まで奨学金の返済を肩代わりする制度もあります。皆様のご応募をお待ちしています!

今回のインタビューを通して

今回は、NPO法人グレースケア機構の柳本さんにお話を伺いました。

グレースケアさんは、かなり早い段階からグループウェアによる情報共有など、ICTを業務に積極的に活用しているとのことです。

新型コロナウィルス感染症の流行前からテレワークも推進しており、先見の明を感じました。

「もっと自由で柔軟な介護」を実現させるために、最新のIT技術も積極的に活用していこうとする姿勢が、とても勉強になりました。

柳本さん、貴重なお話をありがとうございました。

AIケアラボでは、これからもより多くのサービスや製品を紹介していきたいと考えています。

「うちのサービスの話も聞いて欲しい!」という企業様・団体様がいらっしゃいましたら、お気軽に以下のアドレスまでご連絡いただければ幸いです!

ai-carelab@tryt-group.co.jp

臼井 貴紀
● 監修者情報
臼井 貴紀 Usui Kiki
Hubbit株式会社 代表取締役社長。藤田医科大学客員教員。早稲田大学卒業後、ヤフー株式会社に新卒入社。営業、マーケティング、開発ディレクション、新規事業開発など幅広く担当。その後、ベンチャー企業に転職しAIを活用したMAツールの立ち上げを行った後、Hubbit株式会社を設立。高齢者施設に3ヶ月住み込んで開発したCarebee(ケアビー)は、日本経済新聞、NHKおはよう日本、ABEMA PRIME等に出演。
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