この記事の要点
- 介護業界にベンチャー企業が続々と進出している
- 介護関連のベンチャー企業は商談展や政府・公益団体の情報から探せる
- AIケアラボには魅力的なベンチャー企業経営者へのインタビュー企画がある
2022年現在も山積みとなっている介護業界のさまざまな問題を解決するためには、 常に新しい方策を模索していかなければいけません。
革新的なアイディアを持つベンチャー企業と協力していけば、何らかの解決策が得られる可能性があります。
それでは、ベンチャー企業と出会うにはどうしたらよいでしょうか。
今回は 介護業界で活躍するベンチャー企業の見つけ方について解説します。
目次
成長産業の介護業界にベンチャーが続々進出

超高齢化社会の現状や2025年問題を直前に控え、介護業界は最大の成長産業だと言われています。
そのため新たなビジネスに挑戦したいベンチャー企業が続々と進出しています。
特に介護テック(ケアテック)の分野では、これまで介護業界に貢献してきた大手IT企業に加えベンチャー企業の進出が盛んであり、これまでになかったような新サービスが多く誕生しています。
ベンチャー企業とは
ベンチャー企業とは、革新的なアイディアや技術を元にした新しいサービスやビジネスを展開する企業のことです。
おおむね設立5年以内の企業が該当し、日本ではスタートアップ企業とも呼ばれています。
スタートアップ企業は本来ベンチャーの中でも完全に新しいビジネスモデルを短期間に成長させた起業を指しますが、日本国内ではあまり厳密には区別されていません。
ベンチャー企業が拓く介護テックの可能性

介護テック(ケアテック)は 「介護」と「テクノロジー」を組み合わせた造語で、高齢者支援や介護者の負担を軽減するためのテクノロジーを意味します。
現在では多くのIT企業が介護テックの分野に乗り出していますが、大手企業ではなかなかできない野心的な試みをするベンチャー企業であれば、介護に新しいアプローチができるかもしれません。
すでに介護業界に浸透している介護テックのサービス・製品については以下の記事でご紹介しています。
▶介護業界で知っておくべきIT企業9社 IT企業が介護に協力できること
介護運営側がベンチャー企業を見つける方法

魅力的なベンチャー企業を見つけるためには、ただ待っているだけではいけません。
介護施設や介護事業所を運営する側からも積極的にベンチャー企業を探し、自分たちの業務に役立つ新たなサービスや製品がないかを見つけていきましょう。
ベンチャー企業は 以下のような場所で見つけることができます。
商談展で探す
業界に特化したプロ向けの商談展には、大手企業や老舗企業だけでなく多くのベンチャー企業も自社のサービス・製品を出展しています。
商談展に出向けば実際のサービスなどが直接確認できるため、より早く必要な情報を見つけられます。
2022年7月13日~15日の3日間、東京ビッグサイトにて「国際モダンホスピタルショウ2022」が開催されました。 この展示会は国内の医療・介護従事者が多数来場されるので、情報交換やビジネスの起点の場としても期待できます。
以下は2021年に開催された介護関連商品BtoB大規模商談展「CareTEX(ケアテックス)」の出展企業をご紹介した記事です。
常時開催されているオンライン商談展「CareTEX365ONLINE」 へのリンクも記事内に掲載されてますので、興味のある人はリンクをたどって参加してみてください。
▶「介護+AI」で何ができるか?介護施設向けAI商品提供企業10社を紹介
J-Startupで探す
J-Startupとは、経済産業省が推進するスタートアップ企業の育成支援プログラムの名称です。
ベンチャーキャピタルや外部有識者からの推薦により潜在力のあるベンチャー企業が選定され、政府機関と民間の「J-Startup Supporters」が集中支援を行っています。
つまりJ-Startupプログラムに参加しているベンチャー企業は、 展開するビジネスに潜在的な能力があると認められている企業なため、取引などを開始した際のリスクが軽減できると考えられます。
スタートアップ・カンパニー・ブックから探す
スタートアップ・カンパニー・ブックは、日本政策金融公庫が資金面でサポートしたベンチャー企業の一覧です。
検索結果からそれぞれのベンチャー企業にリンクで移動できますので、興味をひかれた ベンチャー企業の業務内容にすぐにアクセスできます。
ピッチイベント表彰ベンチャーから探す
国や公益団体などがベンチャー企業の表彰制度を設け、志の高い優秀な起業家やベンチャー企業を表彰しています。
受賞ベンチャーはすでに企業として一定の地位を確立していると考えられるため、比較的安定したベンチャー企業を見つけたい場合には、ピッチイベントやコンテストの表彰ベンチャーから探しても良いでしょう。
Japan Venture Awards
Japan Venture Awardsは中小企業基盤整備機構のベンチャー企業表彰制度です。
日本ベンチャー大賞
日本ベンチャー大賞は経済産業省・農林水産省・文部科学省・オープンイノベーション・ベンチャー創造協議会が共同で開催するベンチャー企業表彰制度です。
参考:みずほリサーチ&テクノロジーズ|第6回「日本ベンチャー大賞」の募集について
インパクト投資ファンドを行っているファンドから探す
インパクト投資とは財務的リターンと並行して、ポジティブで測定可能な社会的及び環境的インパクトをの両方を追いかけ、社会課題を解決する投資行動のことです。
以下では介護と親和性が高いインパクト投資を行っているファンド(ベンチャーキャピタル)を紹介します。
最近のインパクト投資の例は以下のページよりご覧いただけます。
参考: SIIF、「はたらくFUND」で介護マッチングプラットフォーム運営のカイテクに出資 |HEDGE GUIDE
AIケアラボが魅力的な介護ベンチャーを紹介

当サイト「AIケアラボ」では、ケア業界のパイオニアに道を訊くインタビュー企画をシリーズでお届けしています。
これまでにインタビューを行ったベンチャー企業は、いずれも当サイトが厳選した革新的かつ魅力的な介護テックサービスを展開している企業です。
単なる製品・サービス業界ではなく、それぞれのベンチャー企業経営者が語る、介護に対する熱い思いを感じてください。
株式会社クラウドケア 共同創業者 小嶋 潤一氏・桐山 典悦氏へのインタビュー
▶【CrowdCare】クラウドケア社 共同創業者 小嶋 潤一氏・桐山 典悦氏|インタビュー第9弾
オリィ研究所 所長 吉藤 オリィ氏へのインタビュー
▶【分身ロボットOriHime】オリィ研究所 所長 吉藤 オリィ氏|インタビュー第8弾
Hubbit株式会社 代表 臼井 貴紀氏へのインタビュー
▶【Carebee】Hubbit社代表 臼井 貴紀氏|インタビュー第7弾
株式会社HAB&Co. 森祐太CEOへのインタビュー
▶前編:【SHIRAHA】HAB&Co. 森祐太CEOインタビュー(前編)~介護の採用をDXする~
▶後編:【SHIRAHA】HAB&Co. 森祐太CEOインタビュー(後編)~本質的な改善をするためのマインドチェンジを~
CYBERDYNE株式会社 広報担当 片見氏へのインタビュー
▶前編:【サイバーダイン】介護アシストスーツHAL企業インタビュー(前編)~現場と共にソリューションを作る~
▶後編:【サイバーダイン】介護アシストスーツHAL企業インタビュー(後編)~テクノロジーの花を咲かせるのは現場~
株式会社aba代表 宇井吉美氏へのインタビュー
▶前編:【宇井吉美】排泄センサーHelppadの株式会社aba代表インタビュー(前編)たゆまぬ研究開発、現場との約束。
▶後編:【宇井吉美】排泄センサーHelppadの株式会社aba代表インタビュー(後編)介護職の価値を明るみに出す。
株式会社GiverLink代表 早坂祐哉氏へのインタビュー
▶前編:1億円資金調達の介護ICTツール比較サイト「介護のコミミ」運営 早坂祐哉氏インタビュー(前編)
▶後編:1億円資金調達の「その次」GiverLink代表取締役CEO 早坂祐哉氏インタビュー(後編)
まとめ
今回は介護に関連した事業を展開するベンチャー企業の見つけ方について解説しました。
ベンチャー企業は介護業界に新しい風を吹かせる存在です。
魅力的なベンチャー企業を探して、介護業界に吹く新鮮な風を全身で受け止めましょう。
