【CrowdCare】クラウドケア社 共同創業者 小嶋 潤一氏・桐山 典悦氏|インタビュー第9弾

【CrowdCare】クラウドケア社 共同創業者 小嶋 潤一氏・桐山 典悦氏|インタビュー第9弾

介護現場を知る二人だから実現できたヘルパーに寄り添ったスキルシェアサービス。ヘルパーのウェルビーイングも重要。

——保険外サービスを展開する大手企業が複数社ある中で、どうしてヘルパーはCrowdCareへ登録するのですか。

CrowdCare創業者の写真
介護福祉士の資格を持つ小嶋さんと桐山さん

(小嶋)CrowdCareでは、定期依頼の場合、ヘルパーの時給は1500円から2000円です。更に、直前の依頼になると加算がつき、時給が3000円までアップする仕組みを入れています。

既存の店舗型介護保険外サービスはフランチャイズも少なくありません。そうなると、お客様から高額なサービス料金をとっても、ヘルパーの時給は低く抑えられていることが多いと思います。

また、店舗型以外にも、既存の訪問介護事業所が自費介護サービスとして保険外サービスを提供してケースがあります。しかしながら、訪問介護職員の有効求人倍率は約15倍(2019年度)と慢性的に人材不足です。介護保険内サービスを提供するのに手いっぱいで、自費介護サービスの提供ができていないのが実態です。

(桐山)CrowdCareの登録者には、訪問介護事業所のサービス提供責任者や介護支援専門員として活躍している人が結構います。彼らに聞くと、「保険外のことを頼まれても、人的リソースがたりないため、断らざるを得ない状況が多い」と言います。そのため、ニーズがあってもなかなか答えられないという実態があります。

(小嶋)CrowdCareの登録者には自分のペースで働ける点も支持されている理由のひとつだと思います。登録して空いた時だけ働くことができる、そこが既存の事業所と違います。

(桐山)介護には副業をしている方が沢山いますし、今後も増えていくと思います。既に介護業界にいる方が、同じ介護業界で副業をするということが広がると、スキルアップやモチベーションアップにつながります。CrowdCareで働くと、保険内で決まったサービスだけを提供している時よりも、保険外の様々なサービスに携わることでケアのレベルが上がると考えています。

——CrowdCareでは、どんな方がどんなサービスを提供してくれるのでしょうか。

(小嶋)CrowdCareではお客様のケアのご依頼とヘルパーのスキルを適切にシステムでマッチングしてサービスを提供しています。そのため、桐山を中心に、身分証明書を確認した上で、必ずヘルパーの面接を実施しています。面接を通過した人だけがCrowdCareのデータベースに登録され、ヘルパーとして働いています。

(桐山)面接では介護のスキルや経験だけではなく、人となりも見させて頂いています。一人一人面談するので、ヘルパーの数がどんどん増えていく訳ではないですが、介護現場での経験を活かしたスクリーニングで質の高いヘルパーを集めるようにしています。

CrowdCareのサービス一覧
CrowdCareのサービス一覧

(小嶋)我々のサービスは身体介護、通院や外出の付き添いまで、介護保険でできることからできないことまで全般的にやっています。買い物代行などには介護のスキルは必要ないので、その方の人間性をみて、登録して頂いています。

介護業界にチャレンジしたい方への入り口として用意しているワンコイン買い物代行サービスは、高齢者の方とのコミュニケーションスキルやマインドがあればできます。介護の仕事に興味はあるけど、何から始めたらよいかわからない方向けとして、介護の裾野を広げることができると考えています。

(桐山)CrowdCareのシステムは依頼受領後、登録ヘルパー全員に連絡が行くのではなく、スキルマッチングを行ったうえで該当者のみに依頼が表示されます。そのため、スキルのミスマッチは殆ど起こりません。

また、わかりやすい料金体系で、お客様は依頼しやすく、ヘルパーは働きやすいサービスを実現しています。

ご家族にとって、セーフティーネット的な使い方ができるのもCrowdCareの強みです。我々のサービスは、親の介護が大変で疲れてしまったのでプロに任せたいといった、今日はどうしても介護を休みたいと思ったときに、1時間前の予約でもご利用いただけます。お客様のウェルビーイングも我々にとってはとても大切です。

将来、利用者が自分で介護サービスを選び購入する時代が来る。

——ご自身が関わっている中で、介護業界へ伝えたい想いはありますか?

(小嶋)介護業界で働いている方々には、隙間時間を活用して、介護スキルをお金に変えて頂く働き方をご提案したいと思います。

今後地域包括ケアの政策が進むと、介護保険でできるサービスが更に制限されると思います。その中で、ケアマネさんが選んだサービスの提供を受けるだけではなく、自分で介護サービスを購入するという行動様式を浸透させないといけないと考えています。

また、自由な市場ができることによって、介護業界でのビジネスチャンスにより収入が得られたり、自分のスペシャリティを提供することで稼げたり、お互いにとってよいエコシステムを創り出していきたいと思っています。

(桐山)自分のスペシャリティを活かして保険外サービスで働くことにより、そのスキルを保険内の仕事にも活かすことができます。介護職がやってて楽しい・続けたい仕事になっていくように業界を変えていきたいと思っています。

CrowdCareの登録者には、未経験ではないけれど、施設介護の経験しかない中で、在宅ケアも経験したいという方が結構いらっしゃいます。我々のサービスは自分が何をしたいのか、どうスキルアップしたいのかを考える機会にもなると思います。

CrowdCareの創業者の写真

——2040年の介護の未来はどうなっていると思いますか。

(桐山)介護業界はLIFEも始まりビッグデータが構築され、AIも活用され始めています。それらをベースにより効率的、最適な介護が実践されたうえで、本当に必要なところに集中できるようになると思います。

そうなるとより少ない人的リソースで同じサービスができ、収入も増えていきます。そういった未来がおきないと、介護は持続可能ではなくなります。

(小嶋)介護業界でも規制緩和について考えていく必要があると思っています。もう少し自由度がないと、折角効率化してもフィットしないサービスになってしまいます。柔軟に考える必要があります。

今回のインタビューを通して

ここまでお読みいただきありがとうございました。

クラウドケア社は今後、サービスを全国に展開していくそうなので、近々みなさんの住む町でもCrowdCareを利用できるようになるかもしれません。

テクノロジーを駆使することによって、市場の中で介護サービスを自分で選ぶことができる。IT業界出身の介護福祉士起業家だからこそ創ることができたサービスですね。

このビジネスチャンスを活かし、介護業界で働く人々と、介護を必要とする利用者とそのご家族のウェルビーイングの実現に挑むお二人を、AIケアラボは応援します。

小嶋さん、桐山さん、貴重なお時間をありがとうございました。