科学的介護推進体制加算で必要なデータ提出頻度と毎月の作業を効率化するポイント

科学的介護推進体制加算で必要なデータ提出頻度と毎月の作業を効率化するポイント

最終更新日 2022.04.06

この記事の要点

  1. 科学的介護推進体制加算のLIFEデータ提出頻度は6ヶ月に1回
  2. 毎月の新規利用者などは都度、翌10日までに提出
  3. 科学的介護推進体制加算は毎月加算される
  4. LIFEのデータ作成が大変な介護事業所にはICTシステムの活用がおすすめ

科学的介護情報システム(LIFE)を日々の介護業務に活用している介護事業所は、介護報酬の請求時に科学的介護推進体制加算をプラスできます。

しかしLIFEに提出する介護データにはいろいろな項目があり、毎月の仕事が増えてしまうと悩んでいる方もおられるでしょう。

より効率的に科学的介護推進体制加算を得るためにはどうしたら良いのでしょうか。

今回は科学的介護情報システム(LIFE)を利用している介護事業所と、これからLIFEを始めようとしている介護事業所に向けて、科学的介護推進体制加算に必要なデータ提出スケジュールなどを解説します。

科学的介護推進体制加算とは

科学的介護推進体制加算とは介護報酬の加算制度のひとつです。別名「LIFE加算」とも呼ばれています。

2021年度(令和3年度)介護報酬改定のときに、科学的介護情報システム(LIFE)の導入を推進するために新たに追加されました。

科学的介護推進体制加算については以下の記事で詳しく解説していますので、加算対象となる介護サービスの種類や算定要件を詳しく知りたい人は参考にしてください。

▶【最新】科学的介護推進体制加算をわかりやすく解説 LIFE活用のメリットとは?

加算はLIFEの活用が条件

科学的介護推進体制加算は科学的介護情報システム(LIFE)の導入増加を目的とした介護報酬加算なので、加算を受けるためには厚生労働省が運営しているLIFEの活用が必須条件となります。

これからLIFEに申し込む介護事業所で、新規申込方法や利用方法について詳しく知りたい人は、以下の記事を参考にしてください。

LIFE(科学的介護情報システム)とは?申込方法・利用方法を詳しく解説

LIFEのデータ提出スケジュール

科学的介護推進体制加算を得るためには、介護サービスを提供している利用者に関する介護データを定期的に提出しなければいけません。

以下からは、LIFEへのデータ提出スケジュールについて説明します。

ポータルサイトは毎日入力が可能

利用者の介護データをLIFEポータル内で直接入力している介護事業所は、毎日の介護記録とともに日々ポータルサイトへの入力が可能です。

データ提出自体は以下の頻度で行いますが、一時保存機能を使って必要な情報を少しずつ入力していっても良いでしょう。

提出頻度は6ヶ月に1回

LIFEへ各利用者の介護データを提出する頻度は、科学的介護推進体制加算の場合は基本的に6ヶ月に1回です。

ただしLIFEに他のデータも合わせて提出し、別の介護報酬加算を受けている場合には提出頻度が異なるため注意が必要です。

■6ヶ月ごとに提出が必要な加算

  • 科学的介護推進体制加算
  • ADL維持等加算

■3ヶ月ごとの提出が必要な加算

  • 個別機能訓練加算
  • リハビリテーションマネジメント加算
  • 褥瘡対策指導管理
  • 排せつ支援加算
  • かかりつけ医連携薬剤調整加算
  • 薬剤管理指導の注2の加算
  • 栄養マネジメント強化加算
  • 栄養アセスメント加算
  • 口腔衛生管理加算(Ⅱ)

毎月の提出期限

各介護者の介護データの提出期限は、毎月10日〆切です。

前月の介護情報をとりまとめ、当月10日までにLIFEポータルサイトへの入力を終わらせるか、エクセル形式で出力したデータをLIFEアプリケーションに取り込まなければいけません。

毎月10日の〆切を過ぎると期限内の提出が認められず、当該月の科学的介護推進体制加算が得られなくなります。

新規利用者データ

既存の利用者に関する介護データの提出頻度は上記で説明したとおりですが、新たに介護サービスの提供をはじめた利用者については、介護サービス提供を開始した月の翌10日までにLIFEに情報提供する必要があります。

なお新規利用者がまだ要介護認定の申請を行っている最中で、要介護度などの必要情報が分からない場合には該当項目を空欄のままにしておいても構いません。ただしその際はデータ不備の理由について介護記録等に明記しておく必要があります。

参考:厚生労働省|LIFEの入力方法に関するQ&A

利用終了者データ

これまでLIFEに情報提供を行っていた利用者の介護サービスが終了したときには、サービス終了月の翌10日までにサービスの利用終了時におけるデータを提出する必要があります。

しかし、前月の利用予定日に体調がおもわしくないなどの理由で介護サービスを利用せず、翌10日以降になってから最終的に介護サービスの利用終了が決まるケースもあります。

このような場合には、利用終了月の翌月10日を過ぎていたとしても、利用終了の判断がついた時点で速やかにデータを可能な範囲で提出すれば問題ありません。そのときには介護記録等にその旨を記載してください。

サービス中断者データ

入居介護施設に入居していた利用者が健康を害し、長期入院などで介護施設を一時離れるケースがあります。

介護サービスを一時中断する利用者のデータについては、サービス中断が30日未満であれば、その間も介護サービスを継続していたものとして構いません。

サービス中断が30日以上続く場合にはいったんLIFEへの情報提供を停止し、サービス再開後に改めてデータ提出します。なお、その間には科学的介護推進体制加算も停止されます。

利用者を分けて毎月提出してもOK

科学的介護推進体制加算は介護事業所に対してまとめて支払われますが、その算定は介護サービスを利用する利用者ごとに行われます。

そのため多人数の利用者を抱える大所帯の介護事業所では、利用者をグループ分けしてLIFEにデータを分散提出しているところも存在します。

参考:日経メディカル|LIFEへのデータ提出月を分けて業務負担を軽減

すべての利用者についての6ヶ月分(または3ヶ月分)の介護データを取りまとめることは大変な作業が伴います。提出時期を分散するなどして毎月の業務を平均化するなど、効率的な方法を介護事業所ごとに見つけていきましょう。

科学的介護推進体制加算は毎月算定できる

科学的介護推進体制加算を請求するためのLIFEへのデータ提出は上記で説明したとおり基本的に6ヶ月に1回ですが、科学的介護推進体制加算自体は毎月算定されます。

利用者1名あたり40〜60単位が毎月加算されますので、LIFEへの提出ごと(半年)に240〜360単位が加算できる計算になります。

40単位(400円)と考えると金銭的にはさほどメリットがない介護報酬のようにも感じられますが、240単位(2,400円)と考えれば頑張ってLIFEを活用してみようという気にもなるかもしれません。

LIFEには科学的介護推進体制加算以外にもさまざまなメリットがありますので、ぜひ努力してLIFEを活用してください。

LIFE加算による業務負担はICTが解決できる

いくら科学的介護推進体制加算がされると言っても、やはりLIFEの提出用に介護データをまとめる作業は大変です。

ICT(情報通信)システムを介護記録等に活用している介護事業所は、介護データをLIFEにも連動させられる可能性があります。DX(デジタルトランスフォーメーション)推進のためにも、いまお使いのICTシステムをフル活用しましょう。

以下はLIFE対応の介護システムの一例です。 

介護におけるICTとは何か、DXとは何かについて知りたい人は以下の記事を参考にしてください。

介護におけるICTとは何か?効果とメリット・デメリット

介護で求められている「DX」とは何か?ITとの違いと活用方法・メリットについて解説

まとめ

今回は科学的介護情報システム(LIFE)の毎月〜6ヶ月ごとに必要なデータ提出スケジュールを中心に、科学的介護推進体制加算について解説しました。

LIFEを日々の介護に活用し、効率的に科学的介護推進体制加算を得るためには、ICTなどのIT技術をどのくらい活用できるかがカギとなります。

毎日の介護業務にどうやってLIFEを組み込んでいくか、自分たちの働き方と介護サービスの提供のありかたを、いま一度考えてみましょう。