【スケッター】株式会社プラスロボ 代表 鈴木 亮平氏|インタビュー第12弾

【スケッター】株式会社プラスロボ 代表 鈴木 亮平氏|インタビュー第12弾

最終更新日 2022.11.18

ケア業界のパイオニアに道を訊くインタビュー企画、第12弾です。

今回は、有償ボランティアで人と福祉施設をつなぐ「スケッター」を運営する、株式会社プラスロボ 代表の鈴木さんへお話を伺いました。

この記事の要点

  1. 誰もが気軽に福祉・介護分野でスキルシェアできる、「スケッター」。
  2. 介護福祉に関心のある若年層や学生が多く活用している。
  3. 中長期的な視点で活用することで、人材採用にも大きな効果がある。

株式会社プラスロボ×代表 鈴木 亮平氏のプロフィール

プラスロボ社代表鈴木氏の写真

プロフィール

鈴木 亮平(すずき りょうへい)氏

1992年生まれ。宮城県仙台市出身。
大学卒業後、アイティメディア株式会社に入社。3年間の記者生活を経て、学生時代から関心を持っていた介護分野で起業を決意し、2017年に株式会社プラスロボを創業。
資格や経験を問わず、誰もが自分のできること、空いている時間で介護業界を支えられる仕組みを模索する中で、スケッター事業の構想にたどり着く。
「介護業界の関係人口を増やし、人手不足を解決する」をミッションに、2018年にスケッター事業を企画し、2019年にサービスをリリースした。

会社概要

プラスロボ社のロゴ

・会社名:株式会社プラスロボ
・設立:2017年2月
・事業内容: 介護福祉特化のスキルシェアサービス「スケッター」の運営

株式会社プラスロボとは?

介護福祉領域の担い手不足の問題を解決するために、みんなが「自分のできること」で関わり、支え合える世界を作ろうとの想いで2019年にスケッタープロジェクトが誕生しました。

スケッターを通して、介護・福祉の現場経験がない方でも気軽に福祉現場に携わるきっかけを提供しています。

「スケッター」とは?

スケッターのロゴ

スケッターは、お手伝いを求めている介護施設と、サポートしたい人をつなぐスキルシェアサービスです。

無資格でも、未経験でも、すきま時間だけでも、有償でお手伝いできる介護施設のお仕事が多く掲載されています。

鈴木さんへのインタビュー

株式会社プラスロボ 代表 鈴木さんへのインタビューをお楽しみください。

一番根深い社会問題を解決したい。

——記者として活躍されていた鈴木さんは、何故介護分野での起業をされたのでしょうか?

元々二十歳の頃に、将来自分で起業をしようと決めていました。事業領域を考えた際に、あってもなくても誰も困らないようなサービスではなく、人の幸福や人生に関わる事業にしたいと思いました。

さらに、日本で一番根深い社会問題は「超高齢社会」で、今後も福祉・介護に関わる人手不足は深刻になるだろうと思い、この課題解決のために起業を考えました。

——最初から、スケッターというサービスの事業展開を考えていたのでしょうか?

最初は、ロボットやテクノロジーの分野で解決しようと考え、社名を「プラスロボ」としました。

しかし、福祉とは何かと考えた時に、やはり本質的には人や社会との関わりという意味を持つのではないかと考え、やはり福祉に関わる人を増やしていかなければいけないと考えました。

もう一つの問題として、日本の人口が減少していることもあります。そのため、福祉現場に就職する人を増やすのではなく、何かしらの形で”関与”する人を増やすということが重要なのではないかと考えています。

現在、「シェアリングエコノミー」や「スキルシェア」という言い方もされていますが、知り合いが多く、近所のコミュニティーがあることは重要だと考えており、これから日常的に福祉と関わっていけるような文化醸成をしたいと考えるようになりました。

プラスロボ社鈴木氏の写真

「スケッター」を中心に事業展開中!

——現在、どのような事業を展開されているのでしょうか?

現在は、「スケッター」というサービスを主に運営しております。

また新しい事業として、若年層や学生に「就職先として選んでもらえる施設とはどんな施設・職場なのか」を学生自身が企画しコンサルティングをする、ということも始めています。

主にスケッターのサービスを運営していますが、今後職場としての魅力作りも同時にしていかなければならないと考えています。そこで、福祉を学ぶ学生本人に、どんな職場で働きたいかを考えてもらっています。

世の中には、新卒採用コンサルタントのような方々もいるとは思いますが、実際に若年層や学生が、法人へ希望や改善点等を伝えることでより説得力があるのではないかと考えています。

そのため、学生だけで構成されたコンサルティングチームを設置しました。

——「スケッター」についても詳しく教えてください!

「スケッター」は、介護福祉領域に関わる人(関係人口)を増やすことを目的に、2019年にリリースされたお手伝いプラットフォームです。

学生や20〜30代の登録者が多く、「関心はあるけど、関わるきっかけや手段がなかった」関心層を惹きつけており、異業種からの転職も数多く誕生しています。

定額でシステムを利用でき、紹介手数料が一切発生しない点も事業所メリットの1つとなっています。

未経験者や資格のない方でも自分のできること(身体介助以外)で福祉に関われるのが特徴の体験型シェアリングエコノミーとなっています。

登録者約3000人のうち8割近くがこれまで介護福祉領域に関わったことのない異業種で、あらゆる業界からの参加者を増やし続けています。

▶「スケッター」に若年層が集まる理由。

臼井 貴紀
● 監修者情報
臼井 貴紀 Usui Kiki
Hubbit株式会社 代表取締役社長。藤田医科大学客員教員。早稲田大学卒業後、ヤフー株式会社に新卒入社。営業、マーケティング、開発ディレクション、新規事業開発など幅広く担当。その後、ベンチャー企業に転職しAIを活用したMAツールの立ち上げを行った後、Hubbit株式会社を設立。高齢者施設に3ヶ月住み込んで開発したCarebee(ケアビー)は、日本経済新聞、NHKおはよう日本、ABEMA PRIME等に出演。
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